株式会社 ふじや


大胆にして堅実な多角経営。
「味」「くつろぎ感」で勝負する、
外食産業の実力派。
代表取締役 社長
鍛谷 幸一 氏

家業から企業へ 多角化企業への歩み




新たなる食の追求と エリアの拡大

 とうとうとした流れの中で、水面をキラキラと輝かせる ”四国三郎 “こと、吉野川。徳島市は雄大な吉野川の河口に広がる、水と緑に恵まれた温暖な街だ。
  (株)ふじやは、外食産業を基本にダイナミックな多角化経営で飛躍する話題の企業。
 まわる寿司「金太郎」と和食「ふじや」、焼肉「天山閣」を主軸に、とんかつ専門店、オムライス・とんかつ専門店、ちゃんこ料理店、居酒屋、焼肉バイキングレストラン、洋菓子店、さらにケーキ製造卸、DPEと、実に11業種・63店舗を徳島県を中心に展開している。これらを各事業部で管理し、その売上構成は現在、まわる寿司30%、和食10%、焼肉その他60%となっている。
 出発点は昭和43年に開店した鮮魚料理・定食・宴会の店「ふじや」。会社員から転身した鍛谷社長が実家の営む食堂を受け継ぎ、2年間の料理修業を経て開業した。
 当初から「将来は企業レベルでの展開を図りたい」と思い描き、大手チェーン店でノウハウを学ぶ一方、外食事業コンサルタントの指導を受け、59年に多角化&多店舗化の基盤となるセントラルキッチンを導入する。そして62年の「金太郎」1号店を皮切りに、平成2年に「天山閣」をオープンした。
 以後、現在に至るまで「金太郎」「天山閣」「ふじや」の強化拡充に努めながら、とんかつ専門店等の新業態にも挑戦、大きく成長した。
 あじかんとのお取引は2年前から。あじかんは今、味付生姜やマヨネーズなど、多彩な商品を納入している。

 「今後も、まわる寿司と和食、焼肉を柱に、さまざまな新業種にチャレンジしていくつもりです。人気の中華料理という選択肢、これまでとはまったく異なる食を手がける道もあるでしょう。フランチャイズ制度なども導入しながら、現在の徳島、香川のほか、瀬戸大橋や明石海峡大橋でつながる岡山、兵庫、大阪、京都地区での展開を推進していきたいと考えています。3年後の株式店頭公開、年商200億円の実現をめざし、より一層パワフルに前進していきます」
 最後にあじかんへのご要望をお聞きした。
 「今以上の迅速なデリバリー、チルド化に求められる鮮度の維持をぜひとも、お願いしたい。豊かで幅広い食文化の創造をめざしましょう」




企業DATA
所 在 地

本社/徳島市国府町日開字東456-2

設 立

昭和43年

社 長

鍛谷幸一

資 本 金

5,000 万円

売 上 高

60億円(平成10年12月実績)

従業員数

1,500名

事業内容

まわる寿司、和食、焼肉、とんかつ専門店、オムライス・とんかつ専門店、ちゃんこ料理店、 居酒屋、焼肉バイキングレストラン、洋菓子店、ケーキ製造卸、DPEなどのチェーン展開。

店 舗 数 63店鋪(平成10年12月時点)
関連会社 給食のグルメサービス

堅実な積極性 くつろぎの場の提供

 回転寿司を着想した際の「10年後に年商20億円・20店舗」の目標を見事に達成した鍛谷社長。
 多角化の道を選択したのは「食のニーズは決して一つではないからです。今日が寿司なら、明日は焼肉…というふうにお客様のご要望は日々変化します。地域の食のニーズに包括的にお応えすることが大切だと考えているから、自社内で厳しく競合させているのです」
 新業態の店舗を出すか否かの判断基準は「投資額が2年半から3年以内に回収できるかどうか」。たんにアグレッシブなだけでなく、経営者としての冷静沈着な見極めがそこにある。
 店舗のポリシーが業種を問わず、すべて一貫しているのも特色だ。料金の上をいく価値の提供―たとえば回転寿司では、鮮魚比率のアップといった素材の追求だけでなく「くつろぎ感の提供」が大きなウェイトを占めている。ゆったりとした快適な店内と客席、木や竹、石、流水によるナチュラルな「癒しの演出」等はその一例。こうしたきめ細かな心づかいが、急成長を支えているのだ。


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