【甘鯛】
 高タンパク低脂肪の柔らかな身。
 甘味と芳香を楽しむ冬の逸品。
 「味は極めてあまく、肉(身)は淡泊…」。江戸時代の食べ物事典、『本朝食鑑』の記述にもあるように、甘鯛は大変美味で上品な白身魚として有名です。「アマダイ」の命名は、身が甘いから、横顔がほおかむりした尼さんに似ているから等、さまざまです。
 けれども「鯛」とは名ばかりで、実際は鱸(スズキ)の仲間。おでこの張った大きな頭と扁平な体、水分の多い柔らかな身が特徴です。京都では「ぐじ」と呼ばれますが、 これも折れ曲がった頭を意味する「屈頭(くず)」が訛ったものとの説があります。
 水深30〜150mほどの砂泥地に棲息し、小海老やシャコ、カニ類を捕食。日本近海にいる甘鯛は体の色で赤甘鯛、白甘鯛、黄甘鯛の3種類に分けられ、市場には赤甘鯛が最も多く出回ります。味は一般に白、赤、黄の順で良いとされています。
 健康パワーが高く、高タンパクで、しかも低カロリー。牛肉等の獣肉と違い、体に必要な栄養素を余分な脂肪を取り込むことなく摂取できます。とくに虚弱体質で体力をつけたい方や、ダイエット中の方に最適。美容にもぴったりです。
 旬は晩秋から冬にかけて。低脂肪ではありますが、この時期にはほどよく脂がのり、ことのほか旨味が増します。食べ方は何といっても焼くのがポピュラー。箸を入れると、ほろりとくずれる白身から高貴な香りの湯気が立ち上り、食欲をそそります。生の切り身、ひと塩干し、味噌漬け、粕漬け、いずれでも美味しくいただけます。この他、ワインソースやハーブ風味に仕上げるソテー、グラタン等、洋風料理もおすすめ。 和食の好きな方は、すりおろしたヤマイモやカブラを切り身に乗せて蒸す、蒸し物をぜひ召し上がってみてください。
 買う時は体色が鮮やかで、皮のピンと張ったものを選ぶようにしましょう。

●取り寄せ情報

甘鯛開き
3枚入り 1,000円

※長崎県産の無添加一夜干し。
※1枚約25センチ。
※消費税・送料別。


〒649−2201 和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2521番地
とれとれ市場
TEL 0739(42)1010
FAX 0739(43)2553

アマダイ(アマダイ科)
他の魚に比べ脂肪分が少なく高タンパク、クセもありません。負担なく体力がつき、病気の際の滋養食にもなります。

甘鯛のソテー 白ワインソース

■材料(4人分)※写真は1人分
甘鯛切身 8切れ
玉ネギ(みじん切り) 1個
トマト(1cm角) 1/4個
アサツキ(小口切り) 少々
白ネギ(白髪ネギ) 20g
セルフィーユ(香草) 4枚
小麦粉 少量
塩・コショウ 各少々
白ワイン 大さじ1
ブイヨン 1カップ
生クリーム 1/2カップ
バター 大さじ2
サラダ油 大さじ2
大さじ1
■作り方
1. 甘鯛は塩・コショウをして、小麦粉をごく薄くまぶす。
2. フライパンにバター・サラダ油を熱し、1. を皮面から焼く。きつね色になったら、裏返し酒を加え、弱火で火を通し、甘鯛を取り出しておく。
3. 2. に白ワイン、玉ネギを加え、強火で半量ぐらいに煮詰め、ブイヨンを加えさらに煮詰める。
4. 最後に生クリームを加え、塩・コショウで味をととのえる。
5. お皿に甘鯛を盛り、4. の白ワインソースをかける。まわりにトマトとアサツキを散らして、白髪ネギとセルフィーユを天盛りにする。

Copyright (C) 2002 AHJIKAN CO., LTD.