【カブ】
 やわらかく甘い冬の味覚。
 長い歴史を持つヘルシー根菜。

 おく霜の一味付けし蕪(かぶら)かな 一茶(※)

 ぷっくりと丸い姿形が印象的なカブは、長い歴史を持つ根菜です。
 原産地である中近東や欧州では、はるか紀元前から栽培されていたと言われています。日本には弥生時代の頃、中国から伝わり、『日本書紀』には「五穀を補う作物」と記載されています。
 頭を意味する「かぶり」に「な」(菜、葉)が付いた「かぶらな」がもともとの名で、今でも「かぶら」と呼ぶことがあります。
 大根と並ぶヘルシーな根菜で、白い部分にはビタミンCや消化酵素であるジアスターゼが、葉には抗ガン作用のあるカロチンをはじめ、カルシウム、鉄、食物繊維がたっぷりと含まれています。
 品種は中・大型のアジア系と、小ぶりのヨーロッパ系の二つに大別されます。前者は主に西日本で栽培され、「天王寺(てんのうじ)カブ」や千枚漬けにされる「聖護院(しょうごいん)カブ」、漬物の「日野菜(ひのな)カブ」が有名。後者は東日本に多く、東京の「葛飾金町(かつしかかねまち)小カブ」等が知られています。
 霜がおりる12月〜2月にかけて、美味しくなるのはアジア系のカブです。寒さが増すほどに甘味が深まります。
 生でも火を通してもよく、生では薄く短冊に切り、ドレッシングでいただくサラダがおすすめ。菊の花型に切って甘酢に漬ける菊花カブは、おせち料理の一つです。火を通す料理では白い部分をすりおろし、魚介類等の上にこんもり盛って蒸し上げるカブラ蒸しが人気。栄養価の高い葉の部分は、細かく刻んで炒飯に入れたり、ピリ辛味で炒めたりするといいでしょう。
 カブ本来の持ち味を堪能するなら、何といっても鯛のアラと一緒に薄味で煮る鯛カブラ。鯛の旨味を存分に含んだカブは、口に入れるととろりと甘く、冬の食の醍醐味を満喫させてくれます。
 買う時は、肌が白く艶やかでキズのないものを買いましょう。 保存する場合は葉を付けておくと葉に旨味を取られてしまいますので、必ず切り落とし、水で濡らした新聞紙に包んでポリ袋に入れ、冷蔵します。

(※) 小林一茶(いっさ)。江戸後期の俳人。

●取り寄せ情報

聖護院カブ(カブラ)
約2kg 500円前後(税別・送料別)
※入荷日により価格が変動します。直接ご相談ください。


〒600-8844 京都市下京区朱雀裏畑町37
株式会社石留
TEL 075(313)7681


カブ(アブラナ科)
ビタミンCや消化酵素、カロチンを豊富に含有。
葉に含まれるビタミンCの量は白い部分の4.5倍。
捨てずに食べましょう。

カブラ蒸し

■材料(4人分)※写真は1人分
カブ (中)600g
焼き穴子 1尾
百合根 (小)1個
銀杏 8個
木クラゲ 適宜
エビ(下茹でする) 4尾
卵白 1/2個分
出し汁 2カップ
薄口醤油 大さじ2
みりん 大さじ1&1/3
葛粉 20g
小さじ2
ワサビ 適宜
■作り方
1. カブはすりおろしてザルに上げて適度に水気を切る。
2. 穴子は一口大に切る。百合根は1片ずつはがし、水で洗って茹で、銀杏も茹でる。木クラゲは水で戻して細かく切る。
3. 1. に塩少々を振り、つのが立つくらいまで泡立てた卵白を合わせ、さっくりと混ぜる。百合根、銀杏、木クラゲも加える。
4. 器に穴子を入れ、3. と2〜3等分に切ったエビをのせ、蒸気の上がった蒸し器に入れて12分蒸す。
5. Aであんを作り、蒸し上がった4. にかけ、ワサビを添える。

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